審査員 アンティ・シーララAntti SIIRALA
[フィンランド/ピアニスト ]
©︎Tibor Bozi
同世代の中でももっとも洗練されたフィンランド人ピアニストであり、その音色の多彩さや歌心に満ちたフレージング、知的な音楽表現が高く評価されている。
1997年ウィーン・ベートーヴェン国際コンクール最年少第1位、2003年リーズ国際ピアノコンクール優勝。その翌年、シベリウス音楽院でベートーヴェンの全ピアノ作品を演奏した。
これまでに、ヘルベルト・ブロムシュテット、フランソワ=グザヴィエ・ロト、エサ=ペッカ・サロネン、サカリ・オラモ、ネーメ・ヤルヴィ等の指揮者と、ベルリン・ドイツ響、バンベルク響、hr響(フランクフルト放送響)、NDRエルプフィル、WDR響、南西ドイツ放送響、チューリッヒ・トーンハレ管、ウィーン響、バーミンガム市響、フィルハーモニア管、ハーグ・レジデンティ管、イェーテボリ響、フィンランド放送響、サンフランシスコ響、日本ではN響、読響、都響、新日本フィル、広響等と共演している。室内楽では、カロリン・ヴィトマン、バイバ・スクリデ、ローレンス・パワー、ターニャ・テツラフ、ヤン・フォーグラー、シャロン・カム等と共演を重ねる。
ベルリン・フィルハーモニーでのリサイタルのほか、ルツェルン音楽祭をはじめとする音楽祭、ケルン・フィルハーモニー、ウィグモア・ホール、アムステルダム・コンセルトヘボウ、メトロポリタン美術館、チューリッヒ・トーンハレ等の主要ホールに登場している。2006年から3年にわたり、コンツェルトハウス・ドルトムントの「ユンゲ・ヴィルデ」シリーズでアーティスト・イン・レジデンスを務めた。
録音は、『ブラームス作品集』(オンディーヌ)、『シューベルト:ピアノ編曲集』(ナクソス)、『シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」、他』(ソニー・クラシカル)、『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番』(Avi ミュージック)をリリースし、グラモフォン誌のエディターズ・チョイス・アワード等を受賞。ソニーからはザ・ナイツ、コリン・ジェイコブセン、ヤン・フォーグラーと録音したベートーヴェンの三重協奏曲をリリース。
現在、ミュンヘン音楽大学教授およびシベリウス音楽院教授を務める。